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杉本 昌義; 竹内 浩
Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.198 - 201, 2004/08
被引用回数:4 パーセンタイル:29.26(Materials Science, Multidisciplinary)国際核融合材料照射施設(IFMIF)は加速器型中性子源で核融合炉材料開発を行うものであり、安定連続運転の実現が重要である。稼働率向上には、ビーム損失による構成機器の放射化を防ぎ、保守作業開始までの冷却時間の短縮が要である。重陽子及び2次中性子線による放射化を考慮し、1日程度の冷却で保守作業可能な放射線レベルとなるよう、材料選定を行った。加速器には工学的理由から空洞用に銅,ビームダクト用にアルミが使用される。これらが定常的ビーム損失で強く放射化しないよう、損失量を5nA/mまで抑える。その実現にはビームサイズに対し、ビーム通過孔に十分な余裕を持たせるとともに、ビーム径方向に広がる分布のすそ野をカットするためのスクレーパが必要である。候補材としては高Zであるタンタルがよいことがわかり、スクレーパの設置場所や構造,周囲の遮蔽等を決定した。加えて、施設寿命後の放射化量の減衰まで考慮すると、空洞やビームダクトへの低放射化材料コーティング等が重要となる。
松川 誠; JT-60SC設計チーム
Fusion Engineering and Design, 63-64, p.519 - 529, 2002/12
被引用回数:15 パーセンタイル:67.86(Nuclear Science & Technology)JT-60改修計画は、トカマク型核融合炉の経済性と環境適合性の大幅な改善を図り、社会受容性のある原型炉の設計に貢献しようとするものである。このため、JT-60を完全な超伝導コイル装置に改造し、高性能プラズマの定常運転と、低放射化材料であるフェライト鋼のプラズマ適合性を実証する。改修後の達成目標領域は、SSTRやCRESTなどの原型炉設計例に基づき、規格化ベータ3.5-5.5,自発電流割合50-90%,放射損失割合約95%とした。装置主要パラメータは、トロイダル磁場3.8T,プラズマ電流4MA,主半径2.8m,副半径0.8m,非円形度2.0,三角度0.5で、プラズマ加熱入力44MW/10秒,あるいは15MW/100秒が可能である。装置設計の概要と、R&Dの進展状況について述べる。
山田 禮司; 井川 直樹; 田口 富嗣; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1215 - 1220, 2002/12
被引用回数:24 パーセンタイル:80.63(Materials Science, Multidisciplinary)SiC繊維強化SiC/SiC複合材料(SiC/SiC)は、核融合炉の先進的ブランケット構造材料と目されている。構造設計の点から、最大熱応力を設計強度以内に抑えるため、材料には高熱伝導性が要求されている。最近開発された焼結SiC繊維は高熱伝導率を有しており、それを用いたSiC/SiC複合材料もまた高熱伝導性を示すことが期待される。ここでは、CVIとPIP法により焼結SiC繊維を用いて複合化し、それらの熱伝導率を評価した。その結果、CVI及びPIPによる複合材では、室温でそれぞれ、60W/mK,25W/mKの値をえた。これらの値は、非焼結SiC繊維の複合材の熱伝導率と比較すると、非常に大きく開発材料の有望性を示している。焼結及び非焼結SiC繊維のSiC/SiC複合材の熱伝導解析を有限要素法で行い、実験結果を裏付ける計算結果を得た。
石山 新太郎; Buchkremer, H. P.*; Stver, D.*
Materials Transactions, 43(9), p.2331 - 2336, 2002/09
被引用回数:5 パーセンタイル:40.02(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉用低放射化材として注目されているTiAl金属間化合物は、室温加工性に乏しいため、本研究では、Cr元素の添加量を変えた高純度TiAl金属間化合物粉末を高温等方加圧成形法(HIP)により固化したものの機械的特性を評価するとともに、1273K200MPaのHIP条件でHIP処理したTiAl+xCrの焼結材の微細組織の観察も行った。その結果、TiAlと分散Cr粒子間には反応相が形成され、HIP処理したTiAlの機械的強度特性を改善することができた。すなわち、TiAl+5CrにHIP処理を施すとにより高温強度を従来材及び金属粉末射出成形法によるTiAl材より1.2~1.5倍も強化することができた。同時に、この製法により延性も改善でき、その結果特に室温における機械加工性を向上させることに成功した。
斎藤 滋; 深谷 清*; 石山 新太郎; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*; 菊池 満
JAERI-Tech 2002-047, 51 Pages, 2002/05
日本原子力研究所と(株)日本製鋼所は、共同でNi,Coが無添加のMn-Cr系低放射化鋼の開発を進めてきた。初めに合金成分と製造工程の検討を行い、平成9年度までにVCシリーズと名付けられた数鋼種を試作した。本報告書ではこれらの鋼種の特性評価試験の一つとして、耐食性試験を行った。ステンレス鋼の腐食試験の結果、各鋼種の相やMn量,C量と耐食性の関係,鋭敏化による腐植度の変化量などを調べた。また、非磁性の鋼種については、JT-60等の真空容器や遮蔽体の使用環境を想定した耐食試験(純水・80・3500時間)の結果、全面・間隙腐食試験では重量変化は殆ど無かった。ダブルU-ベンド試験でも割れの発生は見られなかった。
逆井 章; 石田 真一; 松川 誠; 栗田 源一; 秋野 昇; 安藤 俊就*; 新井 貴; 市毛 尚志; 神永 敦嗣; 加藤 崇; et al.
Proceedings of 19th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE), p.221 - 225, 2002/00
コイルの超伝導化を主体とするJT-60改修の工学的設計研究を行った。JT-60改修の目的は、原型炉の経済性・環境適合性向上を目指した高性能プラズマの定常運転技術、及び低放射化材料の利用技術の確立である。JT-60改修では、定常化運転に向けて高プラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱・粒子制御,ディスラプション制御に関する研究課題が設定された。これを実現するために必要な装置,機器の検討を行った。トカマク放電を長時間(100秒)維持するために必要な超伝導トロイダル磁場コイル(TFC)には、高銅比4のNbAlケーブル・イン・コンジット導体を採用することにより高い電流密度の性能が得られ、コンパクトなTFCの設計を可能にした。また、低放射化フェライト鋼製の安定化バッフル板やリップル低減用フェライト鋼の配置及び直接冷却ダイバータ構造体等を検討した。
植田 脩三; 西尾 敏; 山田 禮司; 関 泰; 栗原 良一; 安達 潤一*; 山崎 誠一郎*; Dream Design Team
Fusion Engineering and Design, 48(3-4), p.521 - 526, 2000/09
被引用回数:6 パーセンタイル:42.66(Nuclear Science & Technology)核融合商用炉DREAM(核融合出力:5.5GW)と原型炉Proto-DREAM(核融合出力:1.5GW)の概念検討を行ってきた。本報はそのうちメインテナンスと材料の側面から報告したものである。炉心構造材としてSiC/SiC複合材を採用し、それと相性の良いヘリウムを冷却材とする核融合動力炉システムである。主な結論は以下の通りである。(1)低放射化材料であるSiC/SiC材料を採用したため、炉心部の線量率は10Gy/nr程度であり、保守用機器の開発が楽になる。(2)セクタ単位の引出し方式としたため、保守時間の短縮化が可能になる。(3)SiC/SiC複合材の特性は現状では、炉の要件を満たさないが、特性の改善をめざした材料開発プログラムが原研で計画された。
石山 新太郎; 深谷 清; 衛藤 基邦; 菊池 満; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*
日本原子力学会誌, 42(2), p.116 - 123, 2000/02
被引用回数:2 パーセンタイル:19.44(Nuclear Science & Technology)本研究では、JT-60SUの使用条件に基づき、将来の核融合炉大型構造材料として、低放射化、高比強度、非磁性であり、核発熱の少ない低コスト材料の開発を目標にMn及びCrを主成分とし、CとNを低減化した鋼種の製造並びに評価を行った。その結果、下記の結論が得られた。(1)Mn-Cr鋼種の新しい組織状態図を得るとともに、これをもとに安定したオーステナイト単相が得られる15.5Mn-16Cr-0.2C-0.2N組織を見いだし、その最適製造条件を把握した。(2)JT-60SU計画運転停止から約20年後において放射化レベルは、SUS316L等既存材料に比較して、1桁以上低い。(3)比強度は、SUS316Lに比して約2倍以上である。(4)熱伝導率は従来材より高く、運転中並びに運転停止後の核発熱による実験装置の異常温度上昇の危険性は少ない。
池田 裕二郎; 春日井 好己; 前川 藤夫; 宇野 喜智; R.Johnson*; E.T.Cheng*
Fusion Technology, 34(3), p.714 - 718, 1998/11
低放射核融合構造材候補として開発されているバナジウム合金の14MeV中性子による放射化特性を実験的に調べた。米国GAで開発した組成の異なる3種類のバナジウム合金を原研FNSの14MeV中性子で照射して照射試料から放出される線を検出し主要な誘導放射能の生成量とともに、特に、合金製造過程で混入する不純物を定量的に求めた。気送管を用いた短時間照射(1分)ではTi,V,Sc,Sc等の主要放射能に加えて、シリコン不純物によるAlが検出された。放射能量から求めたシリコンの量は410から1710ppmの範囲であったが、ほぼ予想された値であった。一方、長寿命放射能を対象として180時間の連続照射(中性子束は約310n/cm)の結果、Sc,Cr等の放射能の他にNb(n,2n)Nb反応生成物のNbが観測された。その結果、30~50ppmのニオブが含まれていることがわかった。低放射化を目指すには、ニオブの量をさらに一桁低減する必要性が明かとなった。
E.T.Cheng*; P.Rocco*; M.Zucchetti*; 関 泰; 田原 隆志*
Fusion Technology, 34(3), p.721 - 727, 1998/11
低放射化材料は、核融合プラントの環境・安全性を向上させる。有力な低放射化材料の候補であるフェライト鋼とバナジウム合金を使用した2つの核融合プラントから出る放射性廃棄物管理についてレビューした。このレビューの目的は米国、EU、日本において形成されつつある放射性廃棄物管理の考え方の傾向を理解し、これらの考え方の一致点と相違点を明らかにするとともに、将来的に合意できる方向性を見いだすための協力の方法を提案することにある。
西尾 敏
プラズマ・核融合学会誌, 74(9), p.927 - 933, 1998/09
本論文(解説)は、プラズマ・核融合学会が財団法人電力中央研究所からの委託を受けて、核融合動力炉実用化技術に関する調査を実施し、「核融合エネルギーの社会的受容性と科学的見通し」と題して作成した報告書の第13章簡易保守トカマク核融合炉:DREAMである。将来の商用炉の候補として、保守性と環境安全性を重視した炉概念DREAMの解説記事である。炉の主な特徴は構造材料として低放射化材のSiCを導入したこと、高いアスペクト比を採用したことである。
宮 直之; 林 巧; 鈴木 優*; 永島 圭介; 閨谷 譲; 豊島 昇; 鈴木 達志*; 菊池 満; 内藤 大靖*; 永見 正幸
Fusion Engineering and Design, 36(2-3), p.309 - 324, 1997/00
被引用回数:1 パーセンタイル:14.48(Nuclear Science & Technology)JT-60U以降の計画として、評価・検討を進めている定常炉心試験装置の遮蔽・排気処理系についてまとめた。薄板2重壁構造の真空容器の内部に遮蔽材を兼ねたボロン入冷却水を循環する水タンク方式とした。装置全体は40cm厚のコンクリート製クライオスタット内に格納する。低放射化材料としてこれまで評価してきたTi合金に加え、今回新たに代替案として、SUSとタングステンの組合せを提案し、線量当量の設定目標を満たす遮蔽構造を示した。ダイバータポートの実効排気速度20pam/s(30mol/h)を可能とする定常粒子排気系を検討した。プラズマ及びNBIからの排気ガスは燃料精製系で不純物を処理した後、プラズマ燃料として循環再利用する。本装置のDD放電では0.2g/年のトリチウムが発生する。トリチウム循環系は多重格納とし、緊急時の処理が可能なトリチウム安全処理系を検討した。
土谷 邦彦; 河村 弘; 菊地 泰二
Interface Science and Materials Interconnection, p.455 - 458, 1996/00
摩擦圧接法は、異種材接合において最も一般的な接合方法である。JMTRにおいて、照射キャプセルの圧力バンダリのような構造物として、摩擦圧接法により製作した種々の材料とステンレス鋼との接合技術開発が行われている。ニオブは、低放射化材として有望視されている。本研究では、Nb1%Zr/SS304接合材を摩擦圧接法により製作し、その接合材の特性評価を行った。評価項目としては、引張強度、ねじり疲労、バースト、硬さ、金相観察及びXMA分析を行った。Nb1%Zr/SS304接合材の引張強度及び疲労強度は、Nb1%Zr合金母材の強度と同等な強度が得られた。また、破断部もNb1%Zr合金母材部であった。金相及びXMA分析から、反応層は小さく、各元素は接合部界面で変化した。以上の結果、摩擦圧接法により製作したNb1%Zr/SS304接合材は、十分使用できることが明らかとなった。
土谷 邦彦; 河村 弘; 小山田 六郎
JAERI-Tech 95-017, 72 Pages, 1995/03
摩擦圧接法は、異材接合において最も一般的な接合方法である。JMTRでは、照射キャプセルの圧力バンダリのような構造材として摩擦圧接法による種々の材料とステンレス鋼の接合材の研究が行われている。本報告は、耐熱性かつ低放射化材料のNb1%Zr合金に着目し、Nb1%Zr/SS304接合材の技術開発及び未照射時と中性子照射後における接合材の機械的特性評価について述べたものである。未照射時における接合材の引張強度及び疲労強度は、母材(Nb1%Zr合金)の強度とほぼ同等な強度が得られた。中性子照射後における引張試験の結果、Nb1%Zr合金の母材部分で破断した。これらの特性試験により、母材継手として中性子環境下でも使用できることが明らかとなった。
宮 直之; 永見 正幸; 中島 信治*; 中村 博雄; 牛草 健吉; 及川 晃; 西谷 健夫; 豊島 昇; 木下 茂美*; 中川 敏*; et al.
Fusion Engineering and Design, 23, p.351 - 358, 1993/00
被引用回数:1 パーセンタイル:17.88(Nuclear Science & Technology)JT-60の高性能化に続く計画として、トカマクの定常化研究を目的とした炉心模擬装置JT-60SU(中性子発生量1.010n/s,410n/s)における遮蔽構造の概念検討結果をまとめた。真空容器の低放射化候補材料としてAl合金とTi合金を比較検討した。合金としてTi-6Al-4Vを使用し、真空容器を厚さ25~40cmの薄板2重壁リブ構造として、1%のBを添加した冷却水タンク方式を採用した。この結果、一周抵抗~50、運転停止後1年後の真空容器内線量当量~15mrem/h、インボード側トロイダル磁場コイルの超電導材における核発熱1mW/cc以下、また同コイルの冷凍機容量は~11kWとなり、これらの結果は当初設定した遮蔽設計基準をほぼ満たし得ることを示した。
宮 直之; 中島 信治*; 牛草 健吉; 及川 晃; 今井 剛; 豊島 昇; 西谷 健夫; 松崎 誼; 栗山 正明; 永見 正幸
JAERI-M 92-140, 156 Pages, 1992/09
JT-60の高性化計画に続く計画として、炉心模擬装置を想定し、その概念検討を行った結果をまとめたものである。トカマク定常化に関する物理・工学の研究開発を炉心模擬実験の主要課題とした。この研究開発を進めるため、超電導コイルを用い、プラズマ電流10MA以上で長パルス運転を行う装置について検討した。特に、JT-60の現有施設・設備環境での装置の成立性を主な課題として概念検討を実施した。検討の結果装置が成立するおよその見通しが得られた。また今後の必要となる主な検討課題について明らかにした。
白石 健介
応用物理, 55(3), p.202 - 209, 1986/00
核融合炉のプラズマ周辺の構造材料では、中性子照射による特性劣化と放射化が大きな問題になっている。核分裂炉に比べて高エネルギーの中性子が発生する核融合炉では、格子位置からエネルギーの大きな原子がはじき出されることや核変換によって多量のHeが生成することが、材料の照射損傷の解析を複雑にしている。また、核変換によって生じる長寿命の放射性核種は、炉の分解・修理ばかりではなく、炉で使用した材料の廃棄でも大きな問題を引き起こしている。そこで、核融合炉における中性子照射環境,中性子による格子原子のはじき出し,Heの生成およびそれらと材料特性との関係について、核分裂炉の照射と比較して述べる。さらに、低放射化材料の開発を念頭において、構造材料の放射化について解説する。